俺撰傑作集

byコテハンなど無い




 
 
 
・哲学に関係のあるジョークのみ独断と偏見でチョイス
・誤字脱字勝手適当校正済
・改行もしますた
・意見、指摘ヨロ
・次スレキボン
 
 
 
cp1.第三天国
 
 
 
船が難破し、ラッセル、ホワイトヘッド、ウィトゲンシュタインが無人島に流れ着いた。
すると、目のまえに神が現れて、それぞれひとつずつ、願いを叶えてくれるという。
「部屋でくつろぎたいな。ケンブリッジまで帰してもらえるかね」
 いい終わらぬうちに、ラッセルは姿を消してしまった。
「神がいたことを報告せねば! ハーヴァードまで帰してください」
 ホワイトヘッドも姿を消す。最後に神は、ウィトゲンシュタインに尋ねた。
「おまえの願いは何かな?」
ウィトゲンシュタインはいった。
「重要な議論をしていたんだ。さあ、二人を呼び戻してくれ」
 
――――――――――――――――――――
 
ある哲学者が、3人のガールフレンドのうち一人と結婚しようと
思い、質問した。
 
哲学者:君達の一番大事なものは何?
 
女1:もちろん、あなたに決まってるわ!
 
女2:あなたを好きになったこの私!
 
女3:私達のいるこの世界!
 
哲学者は熟慮した末に、一番オッパイの大きい女と結婚した。
 
――――――――――――――――――――
 
哲学者には理論家と、誠実な人間と、知的な人間が存在する。
人間が三つ全てを持つことは、大変難しい。
理論家で誠実な人間は、知的ではない。
理論家で知的な人間は、誠実ではない。
知的で誠実、そんな哲学者はいない。
 
――――――――――――――――――――
 
学内で賭けポーカーをしていた3人の学者が、警察に逮捕されてしまった。
そして裁判。まず、物理学者が証言した。
 
「その様な現象は理論上起こりえないのです」
 
法学者。
 
「疑わしきは被告人の利益にすべきです」
 
そして哲学者。
 
「裁判官閣下。論理的に申しますと、私一人ではポーカーができないのです!」
 
――――――――――――――――――――
 
医者と土建屋と哲学者が論争していた。
歴史上、最初の職業は何か?
 
「もちろん、医者だ」
医者が言った。
「聖書に、神はアダムのあばら骨からイブを作ったとある。
これは外科手術であり、医者の仕事だ」
 
「君の言うことはもっともだが」
土建屋が言った。
「神は人間を作る前に、混沌の中から大地と空と海を作っている。
これは土木作業だろう」
 
「君達の言うことはもっともだが」
哲学者が言った。
「その、混沌を作り出すのは誰の仕事だと思ってるんだ?」
 
――――――――――――――――――――
 
イヨネスコとジスカールデスタンとアルチュセールは誘拐され、
テロリストに殺されることになった。
 
テロリスト
「死ぬ前に、何か願いはあるか?」
イヨネスコ
「死ぬ前に、戯曲を完成させたい」
テロリスト
「いいだろう。おまえはどうだ?」
ジスカールデスタン
「死ぬ前に、原発の必要性を国民に説明したい」
テロリスト
「よかろう。おまえは?」
アルチュセール
「頼む、ジスカールデスタンは俺に殺させてくれ」
 
――――――――――――――――――――
 
クラスで、どうにも目立たない3人。
マールブランシュ、バークリ、コンディヤック。
鉄道研究部所属。
 
――――――――――――――――――――
 
物理学者と経済学者と哲学者がほら吹き合戦を始めた。
 
物理学者。
 
「物理学者の紳士が大統一理論を発見しましたとさ」
 
経済学者。
 
「ある経済学者の紳士がロックフェラーセンターを買収しましたとさ」
 
哲学者。
 
「ある哲学者の紳士が…」
 
他の二人が目を丸くしていった。
 
「君の勝ちだ」
 
――――――――――――――――――――
 
ある化粧品会社が、
原価の1000倍もの価格で製品を売りつけていたことが発覚した。
 
法学者  「価値の無い物を意図的に高く売りつける、これは詐欺だ!」
 
経済学者 「いや、需要があったからこの価格で販売できたのだろう。
      当然の経済活動と言うべきで、詐欺とは言えない」
 
哲学者  「いや、そもそも化粧品をつける事が詐欺だろう」
 
――――――――――――――――――――
 
政治家、弁護士、哲学者が突然神の国に召されることになった。
天国で3人は神様に面談した。
まず政治家に神様が語りかける。
 
「おまえは他人の為に身を削り、地の塩となって平和の宝を積み続けた。
 私の右に座るにふさわしい。」
 
政治家は喜んで座った。
つぎは弁護士。
 
「義に飢え渇いている者に与え、あわれみを忘れることなく一生を過ごした。
 私の左に座る資格がある」
 
恐縮しながら彼は座った。
最後に哲学者。
神が語りかける前に、哲学者は言う。
 
「神様、その席は私のものだと思うのですが?」
 
神は黙って席を立った。
 
――――――――――――――――――――
 
3人の哲学者が死んで神の元へやってきた。
 
古典哲学者「神よ、真とはなんでしょうか?」
デカルト学者「神はいたのだ」
 
分析哲学者「こうして意識があり交流ができるのならば、死とはなんなのだ」
 
 
cp2.素晴らしき哉、大学
 
 
物理学研究室では何も見ないでください。
化学研究室では薬品等を味見してみたりしないでください。
生物学研究室では鼻を押さえておいてください。
薬学研究室では置いてあるものに手を触れないでください。
あと、これはもっとも大事です。
哲学科では耳を塞いでおいてください。
 
――――――――――――――――――――
 
二人の哲学科の新入生がいた。
ある時彼らは、次のような掲示が彼らの講義室に貼ってあるのを見かけた。
 
理論的想定法の集中講義
於 1998年九月二十六日土曜日 終日
 
二人ともそれがどういう講義なのかわからず、大いに興味を引かれた。
二人は教授に会って質問してみることにした。
彼らは教授のオフィスを見つけた。
やや大胆なほうの学生が中に入り、
もう一人は外で待っていることになった。
 
学生「ええと、先生、『理論的想定法の集中講義』とはどういう講義ですか?」
教授「つまりソレはね、君がもつ情報を集めて、理論的に仮説を作り、新しい情報を作り出すことだ。
   実際に対話形式でやってみたほうがわかりやすいだろう。
   これから私がする質問に答えてくれ。君は車を持っているかね?」
学生「ええ、持っています」
教授「ウム、それなら私はいま、
   理論的に言って『君はふだん車を運転する』という仮説を立てることができるわけだ」
学生「ええ、運転しますね。」
 
教授「すると、理論的に言って『君はふだん週末にドライブをする』、と言えるね?」
学生「ええ、週末はよくデートに行きます」
 
教授「ならば『君には彼女がいる』と想定できるだろう」
学生「ええ、いますね。」
 
教授「それなら理論的に、『君はホモじゃない』と予想されるわけだ」
生徒「ああ、わかりましたよ!そういう論理学なんですね!
   お時間を割いていただいてありがとうございました」
 
そして彼は教授のオフィスを出た。
外で待っていたほうの学生が
「で、『理論的想定法』って結局何だったんだ?」
と聞いた。
「えっと、情報とかをアレコレ使って……いや、対話形式でやったほうがわかりやすいな。
 質問に答えてみてくれ。お前、車を持ってるか?」
「持ってないよ」
「えっと……つまりお前はホモだ!」
 
――――――――――――――――――――
 
よい哲学の授業の条件とは、始めと終わりが感動的であることだ。
その時間が短ければ短いほど、越したことはない。
 
――――――――――――――――――――
 
ある大学の哲学科。
喜びに満ち溢れている。学生も職員も教員も満面の笑み。
抱き合う者、口づけしあう者もいる。
でもたった一人泣いている学生がいた。
 
「ああ、こんな悲しいことはない!」
 
そこにもう一人の学生。
 
「君こそどうして泣いてるんだい?あのブタ科長は昨日学校の窓から落ちて死んだんだよ?」
「僕はそれを見逃したんだ…」
 
――――――――――――――――――――
 
「…死とは何であるのかについて、
歴史上さまざまな見解が示されてきたことは
なんとなく浅学な私にもわかりました。
ぜひまたお話を伺いたい。
ところで、あなたを逮捕しなくてはなりません、博士」
 
――――――――――――――――――――
 
「なんで、高等師範学校は、あんなに高い壁で囲まれてるの?」
「それはな、バカどもが、よじ登らないようにするためじゃないか」
「外の?内の?」
 
――――――――――――――――――――
 
事務職員が尋ねた。
「サルトル先生、学生の態度に何か問題はございませんか?」
「どいつもこいつも勉強するフリばかりしておる」
「そういう学生に、どう対処していらっしゃいますか」
「彼らに教えるフリをしておる」
 
――――――――――――――――――――
 
教授「結果が原因に先立つ事例を挙げよ」
学生「はい、母に押される乳母車です」
 
――――――――――――――――――――
 
ガダマーが学生に話しかけた。
 
「どうだ、授業は面白いかね?」
 
陽気な冗談交じりで話しかける。
 
「ええ!大変ためになります!」
 
学生は陽気な冗談交じりで答えた。
 
――――――――――――――――――――
 
キスの定義とは?
 
幾何学教授…唇a,b間の最短距離である。
 
物理学教授…エントロピー作用の増大に密接に関わる現象である。
 
動物学教授…個体間の交流を示す好材料である。
 
経済学教授…需給間の不均等を象徴するなにものかである。
 
哲学教授…ふうむ、知らないな。初出は何かね?
 
――――――――――――――――――――
 
ボリビアの海軍大臣が東京を訪問し、
歓迎レセプションに出席した。
 
司会者は
 
「ボリビアの海軍大臣がおいでになられました」
 
とアナウンス。
場内は思わず失笑が漏れた。
その時大臣はこうスピーチしたという。
 
「先日貴国の哲学教授が来られましたが、
 我々は笑いませんでしたよ!」
 
――――――――――――――――――――
 
Q.哲学教授を恐れる必要はあるのでしょうか?
 
A.もちろん無い。しかし、教授の哲学については……
 
 
cp3.論理ウィトゲンシュタイン論考
 
 
サザエさんとウィトゲンシュタインは意外な共通点がある。
外を裸足で駆けて行く。
買い物しようと町まで出かけたら財布を忘れたことがある。
しかし愉快ではない、常に不愉快なのがウィトゲンシュタインである。
 
――――――――――――――――――――
 
ラッセル先生と、その弟子ウィトゲンシュタインが
騒乱罪で起訴され投獄された。検察は「囚人のジレンマ」を仕掛けた。
ラッセルは言った。「これはヒューマニズムへの挑戦だ。断固抗議する」
ウィトゲンシュタインも言った。
「語りえぬものについては、沈黙せねばならない」
 
――――――――――――――――――――
 
ラッセルが姦通罪とウィトゲンシュタインが同性愛の罪で逮捕された。
検事「相手の罪を告白すれば相手は懲役10年、お前は無罪。でも、両方が告白した場合はお互いに懲役7年だ」
ラッセル「ウィトゲンシュタインは間違いなく同性愛者です」
ウィトゲンシュタイン「私はバカなラッセルが好きではありません」
裁判官「二人とも名誉毀損で有罪」
 
――――――――――――――――――――
 
ラッセルとウィトゲンシュタインが逮捕された。
検事「相手の罪を告白すれば相手は懲役10年、お前は無罪。でも、両方が告白した場合はお互いに懲役7年だ」
ラッセル「このジレンマについては、すでにウィトゲンシュタイン君と議論しあったんだ。二人とも喋らないことにしてある」
ウィトゲンシュタイン「ラッセル氏の言うとおりです」
 
夜中、検事が寝ているときにドアを叩く者があった。
ウィトゲンシュタイン「どうしても告白したいことがあるのですが・・・」
 
――――――――――――――――――――
 
ノーベル賞のラッセルと脳減る症のウィトゲンシュタインが、ポパーを火かき棒で撲殺した罪で逮捕された。
検事「相手の罪を告白すれば相手は懲役10年、お前は無罪。でも、両方が告白した場合はお互いに懲役7年だ」
ラッセル「そ、そんな非人道的な取り扱いをしていいはずがない! 断固反論する!」
ウィトゲンシュタイン「そ、そんな私的言語があるか! 言語ゲームが成立しないじゃないか! 断固反論する!」
検事「反証可能性を殺したのはあなたがたですよ」
 
――――――――――――――――――――
 
彼らは眉をひそめ、お互いににらみあった。
誰かがついに「ヴィトゲンシュタインの話はもうやめよう」というまで。
 
 
cp4.現代思想の冗談者達
 
 
晩年のサルトルは、若い女性のファンを集めハーレムを作っていた。
米国の美人女性記者が、インタビューを行った時、
サルトルは、質問にはろくに答えず、口説き文句を連発した。
むっとした女性記者は言い放った。
「あなたは醜い!」
サルトルは少しも動じることなく、
「だから、美しいものに憧れるのだよ」
 
――――――――――――――――――――
 
バートランド・ラッセル卿が死に、地獄に連れていかれた。
そこにはいくつもの部屋があり、案内役の悪魔がいうには、
「さあ、好きな部屋を選べ。決めるまえに部屋を覗いてもいいぞ」
第一の扉が開く。火に炙られながら踊り狂う亡者たちがいた。
第二の扉が開く。串刺しにされながら、なおうめく亡者たち。
第三の扉が開いた。見ると、早逝した愛弟子ウィトゲンシュタインが、
マリリン・モンローを膝に乗せながら、哲学の講義をしている。
愛弟子は指で髪を弄ばれ、ディープキスまで交わしているではないか。
「フム。ここがいいな。この部屋にしてくれたまえ」
ラッセルがいうと、悪魔が部屋の戸口で叫んだ。
「おい、交代だ。終わっていいぞ」
マリリン・モンローが部屋を出ていった。
 
――――――――――――――――――――
 
何がジョークって、ラカンの妻がバタイユの元妻だったってことだ。
 
――――――――――――――――――――
 
廣松渉『哲学小品集』より、哲学者が日本将棋をしたらどうなるか。
(もとはウィトゲンシュタイン全集の月報に載っていた文章)
 
・カント
矯めつ眇めつ規則を検討したうえで、
「将棋はいかにして可能であるか」「王手は分析的なりや綜合的なりや」
などと考え込んで、いつまでたっても本番にはならない。
 
・ヘーゲル
「一定の限界を超えると駒が成る? フムフム、質的転化じゃな」
「ナヌ? 一度成ったら二度とは成らない? それは悟性的固定化というもんじゃよ。
 どれどれ、ではワシが弁証法的理性将棋を教えて進ぜよう…」
 
・マルクス
「さようさよう、金銀で固めてはじめて王ですぞ。
 さようさよう、金とは所詮斜めには退けない王ですのじゃ。
 なるほどなるほど、歩といえども敵地に入れば金に成る。
 だが、棋家たちはこれまで駒をさまざまに動かしてきたにすぎない。
 将棋そのものを変革することこそ問題であろうに」とか言って、将棋を習いそうな気配がない。
 
・フッサール
「本質直観」で、角を飛車とみなしてしまう。
 
・サルトル
こちらの攻め駒をくるりと反転させて、「これはアンタの対自存在ダ」と言い放つ。
 
…とあれこれ見てきた挙句、
ウィトゲンシュタインならば安心して将棋を教えられそうだと結論。
理由は長くなるので省略。
ちなみに得意戦法は穴熊戦法こと「雪隠籠り」。
 
こういう彼の哲学だから、天井から一枚ずつはがしていかなきゃならないだろうね、とオチがついている。
 
――――――――――――――――――――
 
便所の落書きより
 
神は死んだ(ニーチェ)
ニーチェは死んだ(神)
 
――――――――――――――――――――
 
デカルトは喫茶店に立ちよりいすに腰掛けた。
ウェイターが近付いてきてこう尋ねた、
『何にいたしましょか?』
『考えてなかった』
そう答えてデカルトは消えました。
 
――――――――――――――――――――
 
新聞記者と精神科医の会話。
 
「先生、エクリは大変重要な書物だと思うのですが?」
「まさしくその通り。一刻も早くフランス語版を出すべきだね」
 
――――――――――――――――――――
 
「エーコさん、あなたはドイツで言うとハーバーマス氏のような国を代表する哲学者だと思うのですが?」
 
「私はそう思いません。ドイツ人って不思議な人たちですよね」
 
――――――――――――――――――――
 
死期を悟ったデリダが妻に頼んだ。
 
「わたしを埋葬するときは、服を着せないでおくれ。わたしは、どこへ行くかは分かっている。そこでは衣服なんか必要はないだろう」
 
デリダが亡くなり、妻は彼のいった通りに埋葬した。
数日後のある晩、未亡人がベッドへ向かおうとしたとき、窓にデリダの幽霊が現れこういった。
 
「『グラマトロジーについて』を用意してくれないか。同業者が知りたがってね」
 
――――――――――――――――――――
 
フーコーが、死期がが近いことを悟り、バルトを枕元に呼んでいった。
 
「ロラン、君には本当に済まないことをした。君は本当に私に尽くしてくれた。
 でも、実は、学生と秘書に浮気したことがあるんだ」
 
「知ってましたよ。そんな理由でわたしがミシェルに毒を盛ったたとお思いで?」
 
――――――――――――――――――――
 
欧州大戦前、ハナ・アーレントが姪と会話を楽しんでいた。
 
「ねえ、おねえちゃん。この前、天使には羽があってお空を飛べるといったわよね?」
「ええ、言ったわよ」
「昨日、お姉ちゃんとマルティンおじちゃんと私で食事をした時、お姉ちゃん、トイレに行ったでしょ?」
「ええ…それが?」
「お姉ちゃんがトイレに入っている時、マルティンおじちゃんが、
 お席に座った綺麗な女の人に”君は天使のようだ”と言ってたの。
 あのあの女の人、いつお空を飛ぶんでしょうね?」
「……明日よ」
 
――――――――――――――――――――
 
ある早朝のこと、母親が息子を起こすために部屋に入って言った。
 
「起きなさい。学校へ行く時間ですよ!」
「なんで、お母さん。学校になんか行きたくないよ」
「なぜ行きたくないの?理由を言いなさい!」
「生徒たちは僕のこと嫌ってるし、それに先生たちまで僕のこと嫌ってるんだよ!」
「そんなの、理由になってないわよ。さあ、早く起きて支度しなさい」
「それじゃあ僕が学校に行かなきゃならない理由を言ってよ!」
「あなたは立派な哲学教授でしょう!
 早くベッドからでなさい、ロラン!」
 
――――――――――――――――――――
 
ボーヴォワールが帰宅した。
自分のベッドに見知らぬ裸の男性を見つけた。たんすを開けるとメルロ=ポンティがいた。
 
「いったい何回言えば分かるんだ!?隠れなきゃいけないのは間男だろう!」
 
――――――――――――――――――――
 
マルクスは科学者だったろうか?
 
違う。
 
なぜ?
 
科学者だったら社会主義をまず豚で実験した筈だ。
 
――――――――――――――――――――
 
サルトルが目の前のコップをみつめ
「実存は本質に先立つ」
と呟いていた。
それを見ていた鶴亀食堂の女将はイライラして
「お客さん食い終わったんならかたずけますよ」
と言ってサルトルから目の前のコップを取り上げた。
サルトルは
「存在から抽象性が失われ虚無が襲ってきた」
と言って嘔吐した。食堂の女将は怒って
「あああ汚いですね出て行ってください」
とサルトルの首根っこを掴んで外に放り出した。
「アンガジュマン!私はつるかめ食堂の女将に拘束されつつも、社会に主体的に関与する!」
とサルトルは叫んだ。女将は言った
「あんかけ汁まん定食700円です」
サルトルは自分の財布の中に虚無を見出し、再び嘔吐した。
 
――――――――――――――――――――
 
サルトルがカフェで席につくと、ウェイトレスが来た。
「なんにいたしましょう、ムッシュ・サルトル?」
「コーヒー、砂糖入れて、クリームなしで」
しばらくするとウィトレスがもどって来て言った。
「すみません、ただいまクリームを切らしておりまして、
クリームなしはできません。かわりにミルクなしでもよろしいですか?」
 
――――――――――――――――――――
 
ドゥルーズは映画の途中手洗いに行きたくなった。
しかし手洗いの場所がわからない。
しかたないので受付で聞くいてみた。
 
「この廊下を突き当たって右へ行った所にございます。
 右は婦人用ですので入らないでください。
 左は紳士用ですが入ってもらって結構です」
 
――――――――――――――――――――
 
ハーバーマスが新聞記者のインタビューを受けていた。
新聞記者は聞いた。
 
記者:「最高の国家はどこなのでしょう?」
 
ハバ:「やっぱりアメリカでしょう」
 
記者:「何故?」
 
ハバ:「だって、勝っても負けても沢山の人が喜んでくれるでしょう?」
 
――――――――――――――――――――
 
実録 哲学者が二つ以上の組にいたら
    〜広島死闘篇〜
 
形而上学者は何を売っちょるの。空談じゃないの。
ゆうなりゃあれら、インクのカスで飯食うとるんで。
わしら最も固有な責めある存在をめがけて、
黙秘したまま不安への用意を整えるために生きとるんじゃないの。
形而上学者ゆうたらシビリやがって。
おう、センズリかいて真理に首くくっとれゆうんか!
 
 
「ジャンベのおやじが、あんた殺るゆうとるよ」
「あがなこすったれ、相手にしちょるかい。
 のうや、ドゥルーズよ。夜中に酒飲んどるとよ、
 つくづく哲学者がやになっての。根源の彼方には何があるんかのう」
「そがな考えしとったら、スキができるぞ。
 追うもんより追われるもんの方が強いんじゃ」
 
「ドゥルーズはん、あんたそれで哲学者か?
 それともパリのタクシー屋の運ちゃんか?
 わしらタクシー屋に用ないさかい。
 ただし、前向いてもエディプス、後ろ向いてもエディプスや。
 あんじょう性根いれて歩くこっちゃな!」
 
「英米哲学者はイモかもしれんがの、
 旅の風下に立ったことはいっぺんもないんで」
 
――――――――――――――――――――
 
地獄巡りツアーで観光客がガイドに聞いた。
 
「ヒトラーは糞尿の中に首までつかっているのに、
 なぜハイデガーは 腰までしかつかっていないのですか?」
 
「ハイデガーはニーチェの肩に這い上っているからです」
 
――――――――――――――――――――
 
立派な社会主義者は死んでからは社会主義者の天国に入るのだそうだ。
ある日一人の老人が天国の入り口で番人の審査を受けていた。
 
番人 「お前の父親は生前何をしていた?」
 
老人 「実業家でした」
 
番人 「ふん、資本家か。で、母親は?」
 
老人 「商人の娘でした」
 
番人 「お前の嫁は?」
 
老人 「貴族の娘でした」
 
番人 「プチ・ブルだな。お前の職業は?」
 
老人 「著述業です」
 
番人 「どうせ食えなかったんだろう。どうやって生活したんだ?」
 
老人 「親戚にオランダ人の財閥当主がいて、その援助で」
 
番人 「ああ、ダメだダメだ。とても入れるわけにはいかん。
     ところでお前の名前は?」
 
老人は静かに答えた。
 
老人 「……カール・マルクス」
 
――――――――――――――――――――
 
ガダマーが、愛犬をともなって朝の散歩をしていた。
そこへやはり散歩中のデリダと鉢合わせになった。
デリダがいった。
 
「ガダマー先生、どうしてロバなんかと一緒に歩いているんですか?」
 
この言葉に怒ったガダマーがいった。
 
「きみはこれが見えないのか?これはイヌだよ。ロバじゃない!!」
 
デリダ曰く。
 
「わたしはその犬に尋ねたんです」
 
――――――――――――――――――――
 
本屋にて。
 
「チョムスキーの本はありますか?」
「もちろん!ほら、ファンタジーノベルのコーナーに」
 
――――――――――――――――――――
 
ある男が告解所にやってきて、神父に告白した。
 
「神父様、私の罪をお許し下さい。
 今朝わたしは、ハーバーマス先生を射殺してしまいました!」
 
神父はしばらく押し黙り、そしておだやかな声で男に語りかけた。
 
「子羊よ、安心なさい。
 私は、あなたの犯した罪を許すためにここにいるのですよ」
 
続けて、神父は言った。
 
「あなたがした公共への多大な貢献はよく分かりました。
 さあ、犯した罪を告白なさい」
 
――――――――――――――――――――
 
「やあ、フーコー君」
「おお、アルチュセール先生!地獄でお会いできるとは!」
「なんだかハゲ……もとい。浮かない顔だね、どうしたんだい?」
「当然ですよ。これから地獄で生活しなきゃいけないなんて……」
「いや、地獄もなかなか快適なんだ。たしか君はタバコを吸ったね?」
「ええ、大好きです」
「なら月曜日は大丈夫。その日はタバコ責めなんだ。
 銘柄もよりどりみどり。一日中吸い続けるのだ」
「それは楽しそうだ!」
「火曜日は酒責め。古今東西の銘酒を一日中飲まなくちゃいけない」
「すばらしい!」
「水曜はバクチ責め。ポーカー、ルーレット。よりどりみどりだ」
「信じられない!」
「木曜はドラッグ責めだ」
「もう最高!」
「しかしね、ミシェル。金曜は美女責めの日なんだ……」
 
――――――――――――――――――――
 
プランタンでヴィリリオに美人の店員がたずねた。
 
「ヴィリリオ様、何をお望みでしょうか?」
「望みはきみを抱き締めて裸にし、この場に押し倒すことだが、
 買いたいのはそこのトマトだよ」
 
 
 
ウェイター 「コーヒーはブラックでよろしいですか」
 
ヴェイユ 「そうね……、他にはどんな色が?」
 
 
cp5.哲学、かく笑われり
 
 
哲学の第一法則: それぞれの哲学者に対して、同等の対立する哲学者が存在する。
哲学の第二法則: どちらもまちがっている。
 
――――――――――――――――――――
 
電球を取り替えるのに、マルクス主義者は何人必要か?
「0人。電球は革命の種を自分自身のうちに宿しているから。」
 
――――――――――――――――――――
 
電球を取り替えるのに、マルクス主義者は何人必要か?
「レーニン」 
 
――――――――――――――――――――
 
ある少年が女の子とのはじめてのデートを前にして、
なにを喋っていいのか緊張していた。
男の子は父親にアドバイスを求めた。
「パパ、なにを話したらいいと思う?」
父親は答えた。
「デートのときに必ず話がはずむ話題が三つある。
 食い物のことと、家族のことと、哲学だ」
さてデートの当日、二人は喫茶店にいた。
クリームソーダを前にして無言でお互いを見つめあっていると、
少年は緊張してしまった。
少年は父親のアドバイスを思いだしてたずねてみた。
「ジャガイモのパンケーキは好き?」
「いいえ」
沈黙が訪ずれた。
しばらく居心地の悪い思いをしたあと、少年は父親のアドバイスの二つ目を思いだした。
「君、兄弟いる?」
「いいえ」
また女の子は答えた。ふたたび沈黙が訪ずれた。
少年は父親のアドバイスの最後の切札を出すことにした。
「もし君に兄弟がいたら、彼はジャガイモのパンケーキ好きだろうか?」
 
――――――――――――――――――――
 
甲 もう嫌だよ。本当に死にたくなる。
乙 どうした、何があったんだよ?
甲 いやさあ、俺の人生嫌なことばっかりなんだ。本当についてないんだ。
乙 そうか・・、でも大丈夫、良いこと悪いことってのは周期的に現れるんだよ。
   君の場合はその周期が長いだけさ。
甲 そうかなあ・・・
乙 そうだよ!!だから安心しな!今回、たまたま運の悪い人間に生まれただけだよ。
 
――――――――――――――――――――
 
A「頭が良いとはどういう事なんでしょうか?」
B「その問を考えない事だろうね」
 
――――――――――――――――――――
 
ピカソが汽車で旅行中、隣席の男に話しかけられた。
 
男:ピカソさん、あなたはなぜありのままを描かないのですか?
 
ピカソ:ありのままって、どういうことです?
 
男はポケットから写真を取り出して言った。
 
男:これが私の妻です。ありのままとはこういうことです。
 
ピカソ:それじゃあなたの奥さんは、小さくて平べったいんですね。
 
ユーザーイリュージョン・・・意識という幻想 トール・ノーレットランダーシュ 著 紀伊国屋書店より
 
――――――――――――――――――――
 
ひきこもりが哲学者に「どうすれば外に出られるようにりますか?」と尋ねた。
哲学者は「靴を履きなさい」と言った。
 
――――――――――――――――――――
 
俺は人妻が好きだ。
だから人妻と付き合いたい。
しかし不倫をするような人妻とは絶対に付き合いたくない。
 
――――――――――――――――――――
 
問い:
 
エレベーターでライオンと虎と哲学者と一緒になってしまった。
あなたは拳銃を持っているが、弾丸は2つしかない。
どうする?
 
答え:
 
哲学者を2度撃つ。
 
――――――――――――――――――――
 
質問:哲学者とUFOの共通点は?
答え:どちらも「未確認」の存在にかかわる。
 
――――――――――――――――――――
 
俺と結婚してくれ。
君が良妻なら俺は幸せになれる。
君が悪妻でも俺は哲学者になれる。
 
――――――――――――――――――――
 
哲学者たちの乗った飛行機が墜落した。
たまたま近くにいた農夫は、速やかに穴を掘り、彼らを丁重に埋葬した。
数日後、事故を調べに来た国家憲兵隊の隊長が農夫に聞いた。
 
「生存者は誰もいなかったのかね?」
「ええ、隊長さん。
 何人かは『まだ生きてるぞ!』って言ってたけど、
 哲学者の言うことはねぇ」
 
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神はこの世界を創造するにあたり、大天使ガブリエルにこう言った。
 
「今日はフランスという地を作ろうと思う。
 輝く海、豊饒な大地、美しい森。
 人間が生を謳歌し、文化を愛おしみ、豊かな人生をを過ごせるところだ」
 
ガブリエルは言った。
 
「しかしそれではフランス人だけがあまりに恵まれるすぎでは?」
 
神は答える。
 
「確かに一理ある。では、哲学が盛んになるようにしよう」
 
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各業界で一番耳にしたくない言葉
 
プロ野球…… 『体力の限界』
自衛隊…… 『繰り返す!これは訓練ではない!』
現代思想……『とうとう真理が証明されたぞ!』
 
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「哲学の授業をするのに何人のポーランド人が必要か」
 
「答えは3人。一人は先生、一人は生徒、残りの一人が『現代思想入門』を読み上げるため」
 
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問い:
 
ポーランド人は、いかなるものを変態的性愛とみなすか?
 
答え:
 
1 男色
2 獣姦
3 哲学への愛
 
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神童といわれる男の子がいた。
大きくなったら「偉大な」哲学者になりたいというのがその子の望みだった。
「偉大な」とはどういうことかと尋ねられて、その子はこう答えた。
 
「世界中の人が読むようなもの、
 読んだ人が存在の彼方を考えてしまうようなテクストを書きたいんだ」
 
彼は今、マイクロソフトでエラー・メッセージを書いている。
 
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哲学者はジョーク好きです。
彼らはジョーク一つにつきに三回笑います。
 
・ジョークを聞いた時
・その意味に解釈を見いだした時
・家に帰って意味を理解した時
 
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『グラマトロジーについて』の最も的確な批評。
 
「理解出来るのは奥付だけ」
 
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「任意の国、例えばコートジヴォアールで哲学を盛んにすることは出来ますか?」
 
「可能です。しかし、あなたはコートジヴォアールになんの恨みがあるのですか?」
 
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「あなたは高名うな哲学者だそうですね。
 500ドルで2つの質問に答えてもらえますか?」
 
「もちろんですとも。で、2番目の質問は何ですか?」
 
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「首まで砂に埋まった哲学者を見たらどう思う?」
「砂が足りないと思う」
 
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Q.アクシデントとカタストロフィーの違いは?
 
A.哲学者を乗せた飛行機が墜落することがアクシデント。
 無事救出去れることがカタストロフィー。
 
Q.哲学者と栓抜きの違いは?
 
A.とりあえず栓抜きは生活の役に立つ。
 
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「ロープをくれ。一本でいい。女房を締めるのに使うだけだから」
 
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真理の獲得法についての考察。
 
 
現実的な方法。
 
異星人が教授する。
 
 
非現実的な方法。
 
自力で発見。